徳島吟行案内 つるぎ町編 1  (鎌村恭子)

 旧半田町役場を下って半田川にかかる橋を渡り西側の小高い丘の上に広がる公園である。四季折々の花が咲き、8ヘクタールの公園には約三百本のソメイヨシノが植えられている。桜が見頃の時期は賑わいを増す。三月からはぼんぼり、5月には鯉のぼりが飾られる。

若葉寺へ日を行く人や石畳   杉山虹泉

藍色に明ける山家や花の冷え  岡本緑雨

誰ならん馬にのりゆく雪の暮  三宅歩雪

川霧や道踏み迷う渡し口    三宅歩雪

春菊に屋根して青き冬日ざし  林 初音

葉桜や笈仏下ろす堂の縁    田村露螢

鵙の声あゝ古里に今戻り来し  若松六魚

俳句が盛んであった町らしく地元愛好家の句碑が建ち並ぶ。句碑巡りをしつつ散策できる趣のある公園である。

 於安パークの入り口にあるのが於安御前。神宮寺が兼務するお寺。子宝や安産の仏様として信仰を集めている。近年建て替えて鐘楼堂を再建した。今も安産祈願のお参りが絶えない。お礼参りのよだれかけが多数奉納されている。

桜守居て安産の神宿る    東原芳翠

 旧半田町役場前から車で20分、コミュニティバスもある、日開野下車元八千代支所。高地三所神社。

寒ければ母をし思うふとんかな   岩永向岳

囀りや日の丘越せば家二軒     塩田久皐

 八千代支所から半田川に沿って車で10分支流の大藤谷川へ進む。つるぎ町半田と東みよし町との町境に落差30メートルの名瀑土々呂の滝がある。

町の賑わいから離れ森林浴も期待できる。駐車場横の展望台から真近に滝が見えて気分が高まる。

滝つぼの周辺まで降りることができ、近寄れば大爆音で滝が流れ落ち、マイナスイオンを浴びることができる。滝の上の平地には多聞寺奥の院灌頂院が建ち毘沙門天を祀っている。

 美馬インターチェンジから車で30分。JR阿波半田駅からつるぎ町コミュニティバスで万才下車。徒歩15分。自家用車駐車場は滝のそばにある。

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