ひまわり誌今月号から俳句鑑賞

      「ひまわり8月号から鑑賞」を書きました。蔵本芙美子

今月も楽しいビールの句やら、音の形など何やら哲学的な句やらおもしろい句がいっぱいでした。

中でも新井さんの「孑孑の浮いて沈んでまた明日」が好きかな。

孑孑の浮いて沈んでまた明日  新井義典

 孑孑の浮き沈みに見入ってしまっていた作者。単純なその動きにいつのまにか自分の呼吸を合わせていたのかもしれない。「また明日」は誰に何に向けた言葉なのでしょう、余韻を残します。

   生ビールひたすら動く喉仏  小山内豊彦

 飲んでいるのが大きなジョッキだとして「ひたすら」に納得。

   音もなく舟漕ぎ出して蛍狩り  森井郁代

 乗せた人もろとも舟が闇に溶けていく、そして蛍狩り。とても風情のある句。

   寝返りと夢二つ三つ明易し  大賀礼子

 寝返りして、二つほど夢をみたらもう夜が明けた。残日を数えるような齢になればこんなものです。(失礼!これは私のことデス)いや人生そのものかもしれない。

   友帰るビール一缶残る縁  井口和美

 ポツンと残された一缶のビールが、そのときの楽しさの余韻と少しの寂しさを。縁がいいですね。

   夏の雨直線の音点の音  鶴瀬萩

 これらの音の違いをみつけるまで雨を見ていたのでしょう。

   動かねば働かねばと蟻走る

 面白い句だなあと。冬扇会長も書いておられたように、アリとキリギリスの話が浮かんできてしまいます。でもこの頃なら働き方改革などと言われそう?

“ひまわり誌今月号から俳句鑑賞” への 2 件のフィードバック

  1. 川口厚子 より:

    芙美子さんの鑑賞にはいつも感心させられます。そしてその鑑賞のおかげでますますその句がステキになります!ありがとうございます!

  2. 新井義典 より:

    蔵本さん鑑賞ありがとうございます。おっしゃる通り下五は思わず口をついて出た言葉で、作者としても説明しようのないものです。感覚で感じとって頂ければ幸いです。

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