随聞小話第九回(初出:ひまわり俳句誌2022年10月号)
ゲンノショウコ
フウロソウ属のこの花は、かわいらしいが目立ちにくい。初めてみたのは大川原高原で村役場の若い方に山中を案内していただいた時のこと。
ドクダミやセンブリとともに最もポピュラーな漢方薬だが、名前だけで実物を見てないことに気が付きまじまじとみた。煎じて下痢止めや胃腸に聞くという。紅紫と白があるそうだが、いかにもフウロソウ一家という顔をしている。そうそう大河原高原ではシコクフウロもみることができるらしい
名前は漢字で表すと「験の証拠」だ。いかにも効き目がありそう。「験」は効果という意味だが、仏教等の修行で得られる加持祈祷の効き目的なニュアンスがある。山岳仏教の修験者がみちみち摘んでいくのにふさわしい。
ゲンノショウコというて岳人笑いけり 冬扇

