随聞小話第056回 ひまわり誌202609月号から転載
飛行機は傾き夏の海傾き 西池冬扇
俳句で飛行機を飛機と表現する人がいます。分からないことはないのですが、なんだか蛙が空を飛んでいるイメージが湧いてきます。またリハというからリハーサルのことかと思ったら、リハビリテーションの略なのですね。
言葉を省略して短くする傾向が人にはあります。これらは、はじめはある社会だけに通用する言葉(jargon)や隠語のような感触を受けるので、私はたいがい好きではありません。でもしばらくするとあまりにも広がってしまって、否応なく使用してしまう例もたくさんあります。
自動販売機は今や私も自販機と表現します、ヘリコプターをヘリというのは長い間抵抗していたのですが、ドクターヘリの出現でこのごろは人が使用するのをあきらめています。オペは初めからあきらめていますが、リハは私には抵抗感がまだあります。
特に隠語めいた語句は時代にもよるのですが好悪は人により異なるでしょうね、自転車をチャリンコ、もっと省略してチャリと言いますが、不思議に今のところ俳句に使用する人は少ないようです。チャリンコは東京の下町から広まったらしいですが、音はベルの音と朝鮮語説の二説があるようです。これなども自転車などというより短くて通用するので、一種の短縮になっているのでしょうね。 (533)
