随聞小話第十五回(初出:ひまわり俳句誌2023年4月号)

渦巻は通常平面図形である。立体的には螺旋という。鳴門の渦巻がそうであるように混同して用いられることが多い。螺旋は不思議な図形で象徴的な意味合いを感じてしまう。同じことを繰り返しながらも、無限に上昇(下降)する構造に歴史や生命、あるいは成長、無限性などを重ね合わせて考えてしまうからだ。そういえば生物のDNAは二本の平行線が作る、二重螺旋構造だし、自然界には生命体ではないのに螺旋構造の原子配列で成長していく無機質の物体もある。まったく螺旋というのは不思議な構造である。
鳴門見て讃岐麦秋渦をなす 森田峠
冷房裡アンモナイトは壁の中 西池冬扇
