総合俳句誌「WEP俳句通信」に13回にわたった連載を完了して、ほっ。

〇この「俳諧大要私抄」はどうしても書いておきたかったテーマの一つです。たんに俳句の近代化に関わる重要な内容という事だけでなく、大きな時代の曲がり角で文化を担おうとする者たちの生きざまが知りたかったからです。ようやく連載が終わり、あとは本にまとめる段階となりました。
〇底本にしたのは岩波文庫の1955年5月5日初版の第2刷で1983年9月16日発行とあります。私が東京に暮らしていたころ読んだ本です。すでに俳句を作り始めていましたが、現代詩の方により私は惹かれていました。この年北杜先生の指示で東京の角川源義「河」の幹部で「橘」主宰の松本旭先生の門を叩くことになりました。そうそう源義の生存していたころ松本旭と高井北杜は兄弟弟子だったのです。それが私には少し本腰を入れて俳句と向き合い始めるきっかけとなり、「俳諧大要」もその関連で読んだのだと思います。
〇その後半世紀以上経過したわけですが、徳島の俳句教室でこの岩波文庫を教材として断続がありながら10年以上も繰り返して輪読を行ないました。結果、本は写真のようにぼろぼろです。
〇写真はその本にかけたカバーです。このカバーも、ずいぶん昔のものです。別の機会にある本屋で入手した文庫本専用カバーでエッシャーのデザインがご機嫌でした。今はカバーも破れかけてますが、愛着がわき、なかなか替えられません。
〇この連載のタイトルは「正岡子規『俳諧大要』私抄」ですが、実はこれは堀田善衛の「定家『明月記』私抄」になぞらえたものです。堀田善衛がそのころから好きだったし、「私抄」と銘打った書き様が気に入ったのですね。本にするときは正岡を省いて「子規『俳諧大要』私抄」にするつもりです。
〇ほんとは本の内容を紹介すべきなのですが、思わず私的な思い出ばかり述べてしまいました。

本が出来上がるのが楽しみですね。